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変わることと、変わらないこと

2017年03月17日

春。人生の新たな門出を迎えられた方も、多いことと思います。体調の変化も起こりやすいと言われておりますが、どうか健康に留意され、新たな一歩を踏み出されますことを、お祈り申し上げます。

長い冬を経て、木々や草花が芽吹く様子は、私たちに力や勇気を与えてくれます。
この新しい季節にあたり、思うところを申し上げます。

この一年、視察や講演、選挙の応援等で日本国中、あちらこちらをお訪ねする機会が増えました。
先日も、福島県のいわき市を訪問させていただきました。
感じたのは、穏やかで包み込むような温かみ。
住んでいらっしゃる方たちから生まれるのであろう、この地域が持つ独特の穏やかさを感じました。

なぜ、そうした雰囲気を醸し出しているのか。もちろん、歴史や文化、それらを含んだ風土に育まれてのことと思います。
そして地元の方からお話を聞いて、「穏やかな温かみ」の、別の理由も発見しました。

東日本大震災で、いわき市でも多数の方が犠牲になられたのですが、同じ福島県内の避難区域から、多くの方がいわき市に移ってこられています。
言い換えるなら、困難を抱えた同胞を温かく迎える度量と雰囲気が、いわき市には存在している、ということです。

もちろん、課題もたくさんあると思います。みなさん謙遜されておられましたが、しかし、「外の目」からいわき市を見た時、多くの課題を解決し、新しい未来を築く力があると、強く感じるのです。
美味しい海や山の幸、工業や商業・観光業もあり、まちのそこかしこに、様々な可能性、輝きを看て取ることができるのです。

さて。これを全国規模で考えてみますと、次のように言えるのではないでしょうか。

「地域の中にいると見過ごしてしまうものが、実は宝であったり、豊かさの源泉、幸せの種であったりする」

現在、世界は大きな変化のうねりの中にあります。それに直ちに対応しなければならない。しかし、変化に対応するには、ぶれないための「軸」が大事です。
「軸」とはなにか。いわき市に例えるなら、いわきに住まう方々が「そもそも、いわきとは何なのか」「いわきらしさ、とは何なのか」を考え、答えを見つけることではないでしょうか。
地域の歴史や文化から、その地域が持つ強みや特徴、すなわち「軸」が見えてくるのです。

この「軸」は、市町村の数でいえば、
約1700もある。その「軸」を見つめ直せば、およそ1700のバラエティーに富んだ可能性を見出すことになる。
その1700超の輝きこそが、この国の可能性を引き出すことになる、と考えます。

目を世界に転じますと、そこでは今まさに、「変化の時代」を迎えている、と言えましょう。
欧州では英国のみならず、フランスやドイツでも保護主義的な流れが強まっています。アジアでは中国が自らの考えに基づいて行動し、朝鮮半島情勢も混沌としています。ロシアも力の外交を推し進める中、アメリカではトランプ政権が誕生しました。

アメリカの「変化」には全世界が注目しています。その行方はなお注視していかねばなりませんが、アメリカ国内の経済・社会政策が大きく変化することは間違いないでしょう。
日本との関係で考えますと、安全保障の面では、安倍総理の素早い対応によって、「アメリカは、西太平洋の安全保障に関わっていく」というトランプ政権からの言質をとり、この地域で力の空白が生じるのを政治的には防ぐことができました。

今後アメリカは、経済面その他で日本に対し、どのような働きかけをしてくるか予断を許しませんが、いずれにしても私たちは、「変化」に備えなければならないでしょう。
それにはまず、国の基であり、私たちの生活の基盤である地域の「軸」を見出し、変えてもいいものと、変えてはならぬものを見極め、自分たちの強みを発揮することが大切だと考えます。
変わることと、変わらないこと」を意識する、今日この頃です。

福田 達夫

2017年03月17日